2016年3月3日木曜日

骨を丈夫にして、全身の機能をしっかりと保つ

小池百合子さん 1952年生まれ


カルシウムのサプリメントには注意が必要
 
研究者によると、カルシウムのサプリメントを過剰に摂取すると、むしろ心筋梗塞を発症する危険性が上昇するという。  
食事から十分な量のカルシウムを摂取すると、心筋梗塞リスクが低下することが知られていますが、サプリメントには当てはまりません。この点を研究者は注意を促している。

研究では、約2万人以上の男女(研究開始時の年齢は50~71歳)を追跡して調査。ビタミンやミネラルのサプリメントを摂取しているかどうかを参加者に尋ねて、平均12年間追跡したものがある。

その結果、サプリメントでカルシウム1日1,000mg以上摂取していた人では、全く摂取していない人に比べ、心筋梗塞のリスクが20%上昇することが判明した。

 
カルシウム不足を防ぐ食事
 
食品から摂取したカルシウムは主に骨に蓄積される。ふだんからカルシウムをたくさんとっていると、骨に十分に蓄えられ丈夫な状態が保たれる。

蓄積されたカルシウムは、「骨や歯を丈夫にする」「筋肉を動かす」「脳や神経の情報伝達を促す」「血液を凝固させる」など、全身の機能を保つためのさまざまな役割を果たしている。


 日本人では多くの人が不足している

日本人の食事摂取基準(2015年版)では、カルシウムの1日当たりの目標量を成人男性で700mgから800mg、成人女性で650mgと設定している。
 
カルシウムは吸収率の悪い栄養素で、どんな食品にも含まれているわけではない。ひとつの食材だけからカルシウムを十分にとるのは難しいので、さまざまな食品を組み合わせてとるのが、カルシウムの不足を防ぐ秘訣だ。

カルシウムを多く含む食品には「乳製品」「葉物野菜」「大豆・大豆製品」「海藻」「小魚」「中骨入りの鮭の水煮缶」などがある。

これらの食品は、ビタミン類やミネラル類を含み、活性酸素の発生を抑える抗酸化作用のある栄養成分を含むものも多い。サプリメントだけでは、これらの栄養成分を摂取するのは不可能だ。

また、骨粗鬆症の治療に使われる「ビスホスホネート」と牛乳やカルシウムのサプリメントを一緒にとると、ビスホスホネートはカルシウムと結合しやすい性質があるため、薬が腸管から吸収されにくくなるので注意が必要だ。


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